お客様はなぜ離脱する?「買いたい」のあとに起きている3つの問題とは

「買いたいとは言ってくれたのに、結局その後の連絡がない…」
「問い合わせはあったけど、なぜか契約に至らなかった」
「資料請求は多いのに、成約率が上がらない」
そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
実はその離脱、商品のせいでも、価格のせいでもありません。
問題は、お客様の「買いたい」のその後のプロセスが曖昧なことにあります。
本記事では、お客様が「買う決断」をしたあとに不安を感じて離脱してしまう3つの落とし穴と、その具体的な対策を解説します。
「買いたい」=成約ではない。油断が生む機会損失
お客様が御社の商品やサービスを「買いたい」と思ってくれたとき、私たちはつい「これで安心だ、これで売れる」と気を抜きがちです。
でも実際は、その時点ではまだ不安だらけです。
実はこの「買いたい」の先に起こることが成約率に大きく影響します。
特に、中小企業・個人事業のビジネスでは、決済や契約のプロセスが
大企業のようにシステマチックでない分、顧客の心理的ハードルが非常に高いのです。
では、どんな時にお客様は離脱してしまうのでしょうか?
離脱が起こる「3つの不安要因」
1. そもそも買い方がわからない
お客様が「買いたい」と思ったとしても、その後どう行動すればいいのか分からなければ、人は行動を止めてしまいます。
たとえば、御社のホームページを見て、
- どこに連絡すればいいの?
- 申込みフォームどこにある?
- 支払いはいつ?どうやって支払えば良い?
少しでも「めんどくさそう」と思われた瞬間に、購入の検討は止まります。
一度検討を止めたお客様は戻っては来ません。
対策:
- 「購入から決済、納品までの流れ」をステップ付きでわかりやすく表示する
- 「お申込はこちら」ボタンを明確に表示する
- 申込みフォームは3ステップ以内で完了できる設計にする
2. 手続きに対して勝手な不安を抱いている
お客様は、あなたの会社のことを細かく知りません。
そのため、勝手な不安を想像しがちです。
- 「申し込み後にキャンセルってできるのかな?」
- 「購入後はちゃんと対応してもらえるんだろうか?」
- 「相談したら押し売りされたりしないかな?」
これらの想像上の不安により、心が離れてしまうのです。
対策:
- よくある質問(FAQ)を充実させ、事前に確認できるようにしておく
- 「キャンセルOK」「事前相談無料」など、安心材料を事前に明示する
- 「このあと何が起こるか?」を流れ図で見せる(例:お申込み→確認メール→日程調整→サービス開始)

3. 「売られている」と感じる
成約の直前に、営業色が強くなると逆効果です。
人は「売られている」と感じた途端、警戒心を強めます。
人は「買いたい」のであって、決して売られたくはないのです。
特に、個人相手の商売や、感情に関わる商品(美容・教育・住まいなど)では、
この心理は非常に強く働きます。
対策:
- 「押す」のではなく、お客さまの悩み解決に「伴走する」姿勢で接する
- 「ご不明な点があれば、いつでもご相談ください」と逃げ道を用意する
- 解決事例・ストーリー・他のお客様の声を見せて安心と信頼を構築する
「買いたい」の先にあるフローの見える化が鍵
お客様が安心して契約に進めるかどうかは、「このあと、何がどう進むのか」買った後の自分が明確にイメージできるかにかかっています。
フローの見える化の例(コンサル契約の場合)
✅【お申込みの流れ】
- お問い合わせ(専用フォームから)
- 担当者よりメールにて日程調整のご連絡(1営業日以内)
- 初回相談(オンライン60分・無料)
- 後日ご希望内容をもとにプランのご提案(オンライン60分)
- 契約お申し込みの連絡(メールにて)
- 契約書へサイン(電子署名)
- コンサルスタート
これだけで、「次に何をすればいいか」「どこで判断すればいいか」がクリアになり、離脱率が下がります。
可視化すべきものは3つある
1. プロセスの見える化(買い方、手続き)
→ 今どこにいて、次に何があるかを明確にする。
2. 顧客の未来の見える化(成果イメージ)
→ このサービスを受けると、どう変われるのか?
「事例」「ビフォーアフター」「お客様の声」で伝える。
3. 信頼の見える化(過去の実績・活動の積み上げ)
→ ホームページやSNSで、
・継続して発信していること
・お客様との関係性(感謝の声)
をアーカイブ化(信頼資産として蓄積)しておく。
まとめ:不安は解消するものではなく「予防するもの」
お客様は、「買いたくない」のではなく、
「よく分からないから不安で止まっている」だけなのです。
だからこそ、セールストークを強化する前に、
「見せるもの」「伝える順番」「安心感」を整えることが、成約率UPへの一番の近道となります。
今すぐできるアクション
- 「購入までの流れ」を1枚の図解にしてホームページや提案書に入れる
- よくある質問・不安への回答を事前にリスト化して見せる
- フォームや申込導線が、初見でも迷わずに完了できるかチェックする
- 顧客事例・お客様の声を集めて、信頼の見える化を進める
最後に
あなたの商品・サービスがどれだけ優れていても、
買う直前の不安が解消されていなければ、売れません。
「いい商品なのに売れない」
「手応えはあるのに契約にならない」
というときは、今回紹介した各ステップにおける「見える化」にぜひ取り組んでみてください。
