固定費を見直してキャッシュを守る〜節税に効く経費の使い方

毎月、固定費に押しつぶされそうになっていませんか?
固定費を減らせば、それだけで手元にお金は残ります。しかもそれは節税にも直結します。今回は、固定費の見直しと、節税に効果的な経費の使い方についてお話しします。

目次

固定費は「経営の重り」になる

売上が下がっても、毎月必ず発生するのが固定費です。代表的なものとして、以下が挙げられます:

  • 事務所・店舗の家賃
  • 正社員の人件費
  • 通信費、光熱費
  • 各種リース契約

これらは、売上が増えていれば気になりませんが、不調期に入ると一気に資金繰りを圧迫します。そして、黒字倒産を引き起こす原因の多くが、この「固定費の過剰」です。

固定費を変動費に置き換える発想を持つ

現代では、固定費の多くを変動費化することが可能です。たとえば:

  • バーチャルオフィスで住所だけ確保し、実際は自宅で業務
  • 社員を雇わず、外注スタッフと業務委託契約
  • 必要な時だけ使えるスポット契約(会議室、車両など)

これにより、「売上がなければコストもかからない」構造ができ、精神的にも経営的にも安定します。

節税目的での「無理な経費」はNG

よく「節税のために経費を増やす」と言われますが、ここに落とし穴があります。
経費で落とすということは、その分お金が出ていくということです。

つまり、「10万円の税金を減らすために、30万円の無駄な経費を使う」という本末転倒なケースが多発しています。

大切なのは、「未来の利益に繋がる経費」だけを使うこと。たとえば、以下は戦略的な経費です:

  • 顧客との関係性強化のための接待費
  • 社員満足度向上のための福利厚生
  • 次の売上に繋がる広告や教育費

固定費を減らすと「選択肢」が増える

固定費が軽くなれば、売上が不安定でも黒字を維持できます。これは節税にも大きなメリットをもたらします。

  • 利益の出た年だけ設備投資する自由が生まれる
  • 年度末に利益調整の余地ができる
  • キャッシュに余裕があるからこそ、税理士と相談して最適解を選べる

つまり、固定費の見直しは「お金を残す」と同時に、「お金の使い方に自由を持たせる」行為でもあります。

今日からできる固定費見直しアクション

  1. 毎月の固定費をリストアップし、優先度を評価する
  2. 必要のない契約やサービスを解約する
  3. 外注・スポット対応に切り替えられないか検討する
  4. バーチャル・クラウド・オンラインツールの導入を考える
  5. 経費は「節税のため」ではなく「未来の利益のため」に使う

まとめ:固定費の見直しは、最強の節税戦略

経費削減というとネガティブに聞こえるかもしれませんが、固定費の見直しは「攻めの節税」です。余計な出費を減らせば、その分キャッシュが手元に残り、経営の自由度が増します。

そしてその余力が、次の利益に繋がる投資や、計画的な節税の土台になります。

「売上があるのに苦しい」なら、まずは固定費の棚卸しから始めてみてください。お金の流れを変えれば、経営の景色もきっと変わってきます。

メルマガ登録

メルマガではブログで公開できないネタお得なご案内などを配信しています。

ご登録いただいた方へは、
『お金が残る会社に変わる7つのチェックリスト』をPDFにてプレゼント

あなたの会社の「お金が残らない原因」が3分でわかります

わかお税理士
税理士(税理士登録番号:140275)、国際認証MBA(経営学修士)、ファイナンシャル・プランナー

20年以上の実務経験の中で、上場企業から中小零細企業まで100数十名の社長の経営・税務・資産形成を継続的にサポート。
「節税は手段であって目的ではない」をモットーとし、中長期的に会社の健全な成長に貢献する節税策のみを提案している。

【執筆税務論文】
組織再編税制に係る行為計算否認規定の解釈とその適用

【セミナー登壇】
株式会社FUNDINO様共催「会社を豊かにするための賢い節税との付き合い方」
東京司法書士会練馬支部様「インボイス制度から事業を守るための基礎知識」
24時間1万人のワクワクメタバース活用EXPO「会社設立、決算月検討」etc
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次