情報発信は「C・A・P」でつなげよう―情報発信が継続しない原因と利益につながる仕組みの作り方

中小企業の経営者の皆さまへ。
「情報発信は大事」と分かっていても、こんなお悩みを抱えていませんか?
- SNSもブログも始めたけど、途中で止まってしまった
- 発信しているけど、売上には結びついていない
- 外注に頼んでいるが、費用対効果が見えない
この問題の根本には、「情報発信が戦略化されていない」「情報発信の役割が混同されている」ことが挙げられます。
そしてもう一つ、重要なポイントがあります。それは、情報発信にかけたコストが利益を生んでいないことです。
今回ご紹介するのは、中小企業がお金を残すプロモーション設計として有効な「C・A・P」理論です。
「C・A・P」理論とは?情報発信を3つの機能で分けて考える
情報発信には次のように3つの異なる役割があります。
この3つを混同して使ってしまうと、発信にムダが生まれ、売上にも節税にもつながらなくなります。
| 項目 | 機能 | 代表的なツール |
|---|---|---|
| C | Connect:つながる | SNS(X・Instagram・TikTok)、LINE、交流会 |
| A | Archive:蓄積する | ブログ、YouTube、事例集、お客様の声 |
| P | Push:投げかける | メルマガ、LINE配信、ニュースレター |
C(Connect)=つながる
目的:
関心層との出会い・交流・認知獲得
ここでは「売らない」のがポイントです。
あくまでつながるための場であり、売るための場ではありません。直接的な販売活動は控えましょう。
具体的施策:
- SNSでの日常投稿や情報発信で親近感・信用を形成
- 名刺交換後のSNSフォローで関係性の維持
- オフラインでの異業種交流会、オンライン座談会の主催
A(Archive)=蓄積する
目的:
専門情報と信用資産の蓄積
見込み顧客が「この会社、信用できそうだ」と感じるためには、過去の実績や継続性のある発信が重要です。
これは一朝一夕でできることではなく、中長期的な信頼構築活動です。
御社の商品・サービスが気になって訪れた見込み客が見て、専門性・実績・仕事ぶりで信用を勝ち取るための準備をしておきましょう。
具体的施策:
- 定期更新される業界特化ブログ
- 専門性を打ち出したYouTubeチャンネル
- 過去の成功事例のまとめサイト
- 実際に商品・サービスを使った方のレビュー
SNS(Connect)やメルマガ(Push)は日々情報が新しいものに更新されて流れて行くのに対し、
ブログ(Archive)には「蓄積する」という特性があります。その蓄積された量が信用を生みます。
P(Push)=投げかける
目的:
接触頻度の維持と忘却防止、リピート促進
どれだけ素晴らしいサービスを提供していても、「買いたい」と思ったときに御社の顔が頭に浮かばなければ、選択肢に加わることができません。
「最近あの会社どうしてるかな」と思ってもらえなければ、リピートや紹介にはつながりません。
Pushは忘れられない仕組みを作るための機能です。
具体的施策:
- メルマガでの定期情報配信(業界ニュース、事例紹介)
- LINE配信でキャンペーンや新商品情報を届ける
- 過去のお客様に定期的にDMを郵送
SNS(Connect)やブログとの違いはこちらが主体的に働きかけることができるという点です。
SNSは相手方がログイン、ブログ(Archive)は相手方がアクセスしてくれないと接点ができません。
それに対し、メルマガ(Push)はこちらが送信すれば届きます。
つながる情報発信の具体例
SNSや交流会は知り合いをつくる場です。まずはそこで定期的にメルマガを受け取ってもらえる関係性をつくりましょう。
タイミング良くメルマガを受け取って御社のことが気になった方は、ホームページを訪れて信用できる会社なのかを調べます。
そこに蓄積されている情報で信用を得られた場合には、その先の問い合わせへと進みます。
このように情報発信それぞれには段階と役割があり、連携してパスをつないでいくことでゴールが生まれやすくなります。
なぜ中小企業の情報発信は続かないのか?
情報発信が必要だと思っていても実際に続けられる中小企業は少ないです。
その続かない理由は大きく分けてこの3つです。
逆にこの3つを避けることができれば、安定的・効果的な情報発信ができるようになります。
明確な役割分担ができていない
C・A・Pの役割を理解せず、すべてを「売るツール」として使ってしまうと、機能不全を起こしてしまいます。
短期的な成果がないことへの不安
「何件売れた?」「反応はあった?」という短期の成果を追いすぎて、中長期的な信用形成の価値を軽視してしまう。
発信が業務のついでになっている
誰かの責任において情報発信をしていないため、優先順位が下がり、ルーティン化せず、結果としてやめてしまう。
まとめ:「発信できる会社」は、お金が残る会社になる
C(つながる)→A(蓄積する)→P(投げかける)という情報発信の流れを設計し、それに連動した経費の使い方をすることで、次の3つが同時に実現できます。
- 意味のある発信が継続できる
- 見込み顧客から信頼を得られる
- 将来の利益につながる経費として節税効果を得られる
中小企業が広告を出してあとは待つだけの時代は終わりました。
これからは、「信用を積み上げて売る」というプロセスを主体的に設計し、それを実現するための経費を最大限に活かすことが必要です。


