ひとり社長こそWHYから始める節税が効く理由

中小企業の中でも、特に「ひとり社長」と呼ばれる個人事業者や小規模法人の経営者にとって、資金繰りと節税はまさに死活問題です。毎月の売上が変動しやすく、利益が出ても税金で手元資金が消えてしまう——そんな状況はよくあります。

しかし、大企業と違って小回りがきくからこそ、ひとり社長こそ”WHYから始める”経営と節税戦略がもっとも効果的に機能します。今回は、その理由と具体的な戦略をお伝えします。

目次

WHYが経営のブレをなくす

ひとり社長の強みは「即決・即実行」できることです。しかし、軸がないままスピード優先で動くと、

  • 売れそうだからと商品を増やす
  • 税金が怖くて必要以上に経費を使う
  • 周囲の情報に振り回されて価格や営業手法が変わる といった“ブレ”が発生します。

このブレをなくす唯一の方法が、「自分はなぜこの事業をやっているのか?」というWHYを明確にすることです。
WHYがあれば、目先の利益や税金に振り回されず、「自分の信じる価値」に基づいた判断ができます。

WHY思考が節税に効く3つの理由

1. 必要な支出とムダな支出が明確になる

WHYがあると、「これは理念に沿った投資か?それとも自己満足か?」という視点で支出を判断できます。
理念に沿った経費なら税務的にも認められやすく、しかもお金の使い方に後悔がありません。

2. 少ない労力で利益率が高くなる

“誰に何をどうやって届けたいか”が明確になれば、ターゲットが絞られ、広告費や営業コストが最小限で済みます。ひとり社長にとっては、これは大きな節税効果です。必要な経費だけで利益を出せれば、税金も最適化できます。

3. 節税戦略を仕組みにできる

WHYが明確な人は、自動化や外注、定額課金など、労働集約からの脱却を早期に進められます。これは節税以前に「儲かりやすい構造」をつくることになり、結果として節税の選択肢が広がります。

ひとり社長が実践すべきWHY起点の節税設計

  1. 理念ベースの経費設計
    • 例:教育事業なら書籍・講座・資格取得を全力で経費にする
    • 例:健康に価値を置くなら、健康促進に関する備品や活動を福利厚生費にする
  2. 売り方の設計もWHYから
    • 安売りしない。「価格」ではなく「信念」で売る。
    • 商品数を増やさず、少数精鋭で高単価に集中する
  3. キャッシュと税金の計画も理念起点
    • 月ごとにキャッシュフローを可視化し、年間通して「何に投資するか」を決めておく
    • WHYに沿った支出だけを前提に、利益と税金のバランスを取る

「税金を減らす」より「お金を活かす」

ひとり社長が本当に意識すべきなのは、「税金を減らすこと」ではありません。
それよりも、「どれだけお金を活かせるか」です。

節税をしてお金を残しても、そのお金の使い方に問題があれば、
いずれそのお金は消えてなくなります。

そのために必要なのが、WHYというブレない軸と、それを起点にした経営とお金の使い方です。

まとめ:ひとり社長は、WHYが武器になる

・スピード経営だからこそ、WHYで判断軸をつくる

・理念に沿った支出だけに絞ることで節税も効果的に

・お金を守る戦略ではなく、活かす戦略を

ひとり社長の最大の武器は「決断の速さ」と「しがらみのなさ」です。
それを最大限に活かすには、自分のWHYを明確にし、経営と節税を一体化させる視点が不可欠です。

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わかお税理士
税理士(税理士登録番号:140275)、国際認証MBA(経営学修士)、ファイナンシャル・プランナー

20年以上の実務経験の中で、上場企業から中小零細企業まで100数十名の社長の経営・税務・資産形成を継続的にサポート。
「節税は手段であって目的ではない」をモットーとし、中長期的に会社の健全な成長に貢献する節税策のみを提案している。

【執筆税務論文】
組織再編税制に係る行為計算否認規定の解釈とその適用

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